2025.11.27 掲載企業向け 建設業界の“2025年問題”と中小建設会社が今やるべき対策

建設業界の“2025年問題”と中小建設会社が今やるべき対策

 

 

 

「2025年問題」という言葉を耳にする機会が増えました。
建設業界における2025年問題とは、単なる労働人口減少だけではなく、
業界全体の構造が根本から変わる転換点” を意味します。

 

今回は、2025年に訪れる具体的な課題と、
中小建設会社が今すぐ取り組むべき現実的な対策を深掘りしていきます。

 


 

1. 建設業界を襲う“2025年問題”とは

 

2025年に何が起こるのか。
大きく3つの変化が同時に進行します。

 

団塊世代の大量退職 → 技能者が一気に減る

 

建設業の職人の平均年齢は 48.3歳
50代・60代に支えられた産業です。

 

2025年は戦後の団塊世代(70代前半)が
完全に現場から引退するタイミング” とされます。

 

・ベテランが一気に抜ける

・若手の補充がほとんどない

・技術伝承が断絶する

 

これにより 作業量>労働力 の構造が限界を迎えます。

 

 

工期の短縮・労働時間規制が強化される

 

2024年4月から建設業もついに
時間外労働上限規制(働き方改革) が本格適用されました。

 

・月45時間

・年360時間

・例外も段階的に縮小

 

これまでは「現場が忙しいから残業して進める」が
成り立っていましたが、
2025年以降は 違法な働き方は“即アウト” になります。

 

つまり、
「人がいなければ仕事を受けられない時代」 に完全突入するのです。

 

 

国の公共工事の発注方式が変わる

 

国交省は2025年以降、
技能者の確保・処遇改善ができない企業に対して
入札参加の条件を厳しくする方針 を打ち出しています。

 

具体的には…

 

・社会保険未加入企業は排除

・適切な賃金支払いが必須

・労働時間管理・安全配慮も評価項目に

・下請け階層の是正(多重下請けの解消)

 

つまり、
「人を守れる会社」だけが仕事を取れる 時代へ変わっていきます。

 

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2. 中小建設会社に迫る“3つの深刻なリスク”

 

2025年以降、特に中小企業には
次のようなリスクが現実化します。

 

人手不足=売上の天井になる

 

仕事があっても
人がいないから受けられない
という状況が必ず増えます。

 

今後は
「営業力のある会社」より「採用力のある会社」が強い
という逆転現象が起きます。

 

 

下請け企業の選別が始まる

 

元請けは2025年以降、
「管理しやすい会社」「コンプラが強い会社」を優先します。

 

・労務管理ができていない

・社会保険に問題がある

・安全対策が不十分

 

こうした会社は “排除” の対象になります。

 

 

若手不足で技能が途切れる

 

若い職人がいなければ
「技術の蓄積」が起きません。

 

3年後、5年後、10年後に
会社としての施工能力が落ち、競争力を失う
という未来は簡単に想像できます。

 


 

3. 中小建設会社が“今すぐ”やるべき現実的な対策

 

2025年問題は、避けられません。
しかし、対策を打てば“チャンス”に変えることもできます。

 

採用力を強化する(最優先)

 

採用はもう「年間のイベント」ではなく
通年で行う“経営戦略” に変わりました。

 

具体的には…

 

・SNSでの認知づくり

・職人の魅力を伝える発信

・施工実績・代表メッセージの見える化

・求人サイト+採用サイト+SNSの連動

・面接・見学の導線改善

 

求人広告だけで集めるのは不可能です。
認知 → 興味 → 応募 → 面接 → 入社
この流れを“仕組み化”した会社だけが勝ち残ります。

 

 

既存の職人への処遇改善・定着戦略

 

新しい人を採るだけでなく
今いる職人を大切にすることが最も効率が良い投資 です。

 

・給与の透明性

・資格取得支援

・昇給基準の見える化

・現場間のコミュニケーション整備

・サポート体制・福利厚生の強化

 

中小企業が大手に勝つには
人を大切にする文化” しかありません。

 

 

デジタル化・標準化で“人が少なくても回る仕組み”を作る

 

DXと言うと難しく聞こえますが、
やるべきことはシンプルです。

 

・現場日報の電子化

・LINE WORKSなどでの報連相

・写真整理・施工管理アプリの導入

・図面共有のクラウド化

・マニュアル・工程書のテンプレ化

・施工フローの標準化

 

ミスが減り、教育が早くなり、
少人数でも施工能力を維持できる会社 になります。

 

 

④ “安さ”ではなく“価値”で選ばれる会社になる

 

2025年以降、
安い見積りを出す企業は淘汰されます。

 

なぜなら
人件費も材料費も安全対策も、すべて適正化される
ためです。

 

その中で生き残る会社は

 

・技術力

・スピード

・安全性

・信頼性

 

こうした “価値”で選ばれる会社 です。

そのためにも

 

・実績掲載

・お客様の声

・法令遵守

・施工力の見える化

 

が重要になります。

 

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4. 2025年問題は“ピンチ”ではなく“分岐点”

 

2025年問題は
建設業界にとって危機であると同時に、
中小企業が一気に伸びるチャンス でもあります。

 

なぜなら、大手も中小も
同じ条件でスタートラインに立つから です。

 

・採用力

・情報発信

・職人の定着

・デジタル化

・コンプライアンス

 

これらを整えた会社が
来年、再来年には必ず“勝者側”に立っています。

 

逆に言えば、
何もやらない会社から淘汰されていく
という残酷な時代が始まります。

 


 

最後に

 

2025年問題は、避けようのない波です。

 

しかし、対応できる会社は
むしろ 過去最高の採用力と競争力を手にするチャンス を得ます。

 

“採用はもう、経営そのもの”

 

今のうちに採用・定着・情報発信・仕組みづくりを整備した会社だけが、
この荒波を乗り越えて次の成長ステージへ進むことができます。